「桜色の風が咲く」は2022年11月4日に公開された日本映画です。主演は小雪さん。
そして息子役として田中偉登さんが演じています。このアメリカの「TIME」に世界の英雄として紹介された、
福島智さんのバリアフリー第一人者の人生を元にして、映画化されました。今回はそのタイトルの意味について調べます。
【桜色の風が咲く】タイトルの意味や由来は?
福島さんは生まれつき障害者であったわけではありません。
【桜色の風が咲く】原作者について
原作として福島さんの母の令子さんが出版した、「さとしわかるか」が元になっています。
この映画が生まれたきっかけとして、監督である松本准平さんが、福島さんと対談した時、
目が見えなくて、耳が聞こえなくても福島さんの、鋭い洞察力などに感銘を受け「映画になるかもしれない」
と、直感を感じ、母の令子さんが出版した本を原作として、「ラジエーションハウス」を手掛けた横幕智裕さんが、
映画の脚本を手掛けています。監督が福島さんに会い、「この人の人生を映画にしたい」と思ったのがきっかけです。
聴力や視力を失っても、バリアフリーの第一人者として様々な書籍を発表し、東京大学の教授も務める福島さん。
そこに来るまでの人生は、母の令子さんの存在なくしては語れない物語なのです。そして、今現在、
一般的に使われている「指点字会話法」についても、親子の会話から生まれたものだったのです。
【桜色の風が咲く】タイトルの意味や由来は?
「桜色の風が吹く」のタイトルの意味について、次に見ていきます。映画の印象的なバックには桜が咲いています。
福島さんは段階的に視力、聴力を失っていきます。3歳で右目の視力、9歳で左目の視力、そしてさらに、
14歳で右耳の聴力、18歳で左耳の聴力を失っています。そんな息子をいつも温かく見守り、献身的にサポートしたのが、
令子さんであり、そんな家族を時には陰から支え続けたのが、父の正美さんでした。元々天真爛漫な性格の福島さんでした。
関西で育ち、20歳くらいまでの人生が、母の著書には描かれています。その中で、福島さんが「病院に遅れる」
と、母に文句を言った時に、令子さんが手で何かをしたのです。それが聴力も視力も失い、リアルに会話するための
「指点字会話法」の始まりでした。福島さんと同じような境遇にある場合、手話も使えず筆談もできないため、
リアルタイムでの会話は非常に難しく、世界中で1千万人以上の人々が苦難を強いられています。
そこに光をさしたのが、親子でのリアルな会話ができるように、令子さんが考え出したこの会話法だったのです。
そして、この会話から福島さんは「いきなり暗闇に落とされ、無音の宇宙空間に放り出された福島さんを救い、
やがては大学に合格し、東京大学の教授にまでなったのです。母との会話から光が差し込み、それはまるで桜のように優しく、
風のように唐突に、福島さんの心の中に光をともしたのかもしれません。よく日本では大学合格を
「桜咲く」と言います。まだ電話が発達していない頃から、電報の短い文章で「合格」を家族に知らせたのです。
そんな文化も取り入れ、福島さんには「桜色の風」が勢いよく咲くような20歳までの人生だったのでしょう。
【桜色の風が咲く】元ネタやモデルはいるの?
映画『桜色の風が咲く』
🌸予告編解禁🌸東京大学先端科学技術研究センター教授を務める福島智さんと母の・令子さんの実話にもとづく物語📽️
11月4日(金)シネスイッチ銀座、ユーロスペース、新宿ピカデリー他全国順次ロードショー✨
公式HPhttps://t.co/C6T01LQA5i pic.twitter.com/Ikco4c6jdj
— 映画『桜色の風が咲く』公式 (@sakurairo114) September 14, 2022
この映画のモデルについて次に紹介します。
【桜色の風が咲く】元ネタやモデルは?
先ほども記述したように、映画の元ネタとなったのは令子さんの著書ですが、その中に描かれている
「智」こそがこの映画のモデルになっています。東京大学の教授を務める福島智さんです。
なぜこの映画のモデルになったのか!?それは親子のリアルタイムの会話方法として、「指点字」を生み出した
母の愛情や、元々の天真爛漫な性格を失わず、3人兄弟の末っ子として生まれ、愛情に満ちた両親に育てられ、
暗闇で音もない世界に18歳で放り込まれた彼は、付きっきりで彼の世話をしてくれる母の愛情を受け、
大学に合格し、東京大学の教授にもなり、何冊もの著書を発表しながらも、盲ろう者として日本初の大学進学を果たした。
それは紛れもなく、指点字から始まった「希望の光」が彼の人生を大きく変えてきたのです。
そして、「世界の英雄」とまで、世界に紹介され、社会福祉法人全国盲ろう者協会理事も務め、
「日本のヘレンケラー」とまで称される方となりました。現在は妻と東京で暮らしていますが、
間違いなく、20歳までの人生に、母令子さんの大きな愛情が、彼の人生を大きく変えたことが、
この映画のモデルとなる、大きなきっかけとなったことは間違いありません。
ツイッター(X)の反応は?
映画『桜色の風が吹く』鑑賞
世界で初めて盲ろう者で大学教授となった東大先端研の福島智さんの生い立ちを描いた実話です。劇場ではたくさんの方が涙を流しながら観ていました。
自分のやるべきことが自然と見えてきた気がします。大切な人にすすめたくなる映画です。#桜色の風が吹く #映画 pic.twitter.com/zpFtxyogQ7— くろだしょうこ /しろし🐒 (@LovelyKamen) November 15, 2022
以前、公明新聞に紹介された、視覚と聴力を失いながらも盲ろう者で初の大学教授に就任した、福島教授の半生を描いた映画「桜色の風が吹く」。妻と観てきました。今の困難を意味にあるものに変えていく、何としても使命を果たしていく。初めから最後まで感動で涙が溢れました。 pic.twitter.com/YcjC3HTBAP
— 原 一郎 (@uGqrtdtWTEthURB) January 4, 2023
Satoshi (A Mother's Touch) will be on screens in FRANCE on February 28 🇫🇷
Le film Satoshi présenté en France à partir du 28 février à l'adresse.
音楽を担当した映画『桜色の風が咲く』が、仏題『Satoshi』として2月28日よりフランスにて公開とのこと。お住まいの方は探してみてください。 pic.twitter.com/3dzsCUqMsI
— Akira Kosemura (@akira_kosemura) January 4, 2024
フランスでも上映されたようですね。タイトルは「Satoshi」となっています。彼がモデルだとすぐにわかりますね。
智を演じた田中偉登さんは、オーディションで選ばれたのですが、その時点で台本が渡されており、
躊躇なく裸になり、シャワーシーンを涙を流しながら演じたことで、この役を得ることができました。
オーディションの時点で智になりきり、映画を視聴した方も涙が止まらなかったようですね。
まとめ
・原作は母令子さんの「さとしわかるか」
・母が考えた「指点字」が智に希望の光をともしたことと、大学合格がタイトルの由来
・モデルは実在する福島智さんの20歳までの人生
・Xでは涙なしでは見れない映画と絶賛の声
「日本のヘレンケラー」とまで称される智さんですが、令子さんも3人の息子を育てながら、
智さんの通院や、視力や聴力を失っていく、息子に何ができるのか考えた結論が「指点字」だったのですね。
そして、智のために不在がちな令子の代わりに、父の正美さんの献身的な支えがなければ、
智の人生はこれほどまでに注目されなかったでしょう。本当に愛情に満ちた家族だという事がわかります。