映画「万引き家族」の是枝監督が、新たに人気脚本家、坂元裕二さんとタッグを組み、新たな作品を生み出しました。

「怪物」またもや、カンヌ映画祭で話題となり、坂元裕二さんは脚本家として賞を受賞しました。

 

そして、映画音楽を担当した「坂本龍一」さんは、奇しくも、この映画を遺作として、映画祭を見届けることなくこの世を去りました。

 

映画【怪物】タイトルの意味や由来は?元ネタやモデルはあるの?

タイトル「怪物」からして、妙な感じがしますね。

 

映画【怪物】タイトルの意味や由来は?

「怪物」は、シングルマザー、新任教師、子供の目線。この3つの視点から描かれています。

そしてそれぞれに「怪物」が目に写っています。シングルマザーには息子を虐待している新任教師。

 

そして、新任教師には、すべての事情も聞かずに、モンスターペアレンツに「謝罪」を強要する教師たち。

そして、子供たちはと言うと、周りの大人などではなく、なぜか、自分たちが「怪物」だと思っているのです。

 

そして何歳「怪物」と言うキーワードが出てくるかと言うと、子供たちが無邪気に遊ぶ「怪物だーれだ」と言うゲームが登場します。

この子供たちの遊びも、映画のタイトルの一部になっているんではないでしょうか。そして本物の怪物は誰なのか?

 

それはこの映画の視聴者が本物の怪物を見つける。それがこの映画の本来のタイトルの目的なのではないでしょうか。

 

原作や脚本は?

脚本を担当したのは、国内でも高い評価を受けている坂元裕二さんです。これまでにも数々のヒット作品がありますが、

最も注目されているのは、2010年に放送された「Mother」ではないでしょうか?このドラマを覚えている方は多いと思います。

 

当時、天才子役として注目された芦田愛菜さんのデビュー作であり、本来ならば、小学生を主役にするつもりで、オーディションを行いましたが

芦田愛菜さんの素晴らしい演技力に、条件よりも年がしたでしたが、このドラマの主役に抜擢したという話があります。

 

そして、皮肉にも、このドラマも「親からの虐待」がテーマとなっており、この映画「怪物」と似通った部分があるかもしれません。

と言う事は、10年以上経った今でも、親からの虐待や、モンスターペアレンツなどの問題は国内で解決していないと言うことです。

 

元ネタやモデルはあるの?怪物だーれだのゲームについて


これは映画の中で登場するゲームです。

元ネタやモデルはあるの?

はじまりは息子の湊が、担任の教師からいじめを受けていると、話を聞いた事から母の早織が

学校に事情説明を求めに行ったことから始まります。しかし、新任教師である保利には全く身に覚えがないことで、

 

逆に湊が同級生の依里を「いじめているのではないか?」と言う疑いがありましたが、学校側から謝罪しろと言われ、

その場を収めるため形だけの謝罪をしました。これが早織の気持ちを逆なですることになったのですが、

 

子供たちは、無邪気に「怪物だーれだ」と言う遊びを行っています。この遊びについて調べてみると、

実際に存在する遊びでは無いようです。そして何か似た遊びをモデルにして、映画に登場させたようでもありません。

 

この「怪物だーれだ」は、この映画の全体を通して視聴者に問いかけるゲームなのではないでしょうか?

 

怪物だーれだのゲームについて

おそらく数名で遊ぶ遊びで、この中から「怪物」をあらかじめ決めておき、それが誰かを当てるゲームだと思います。

しかし、実際には実在するゲームではないので、この映画の中で「怪物だーれだ」は行われていると思います。

 

早織にとって怪物に見えるのは、自分の愛する息子「いじめる」、新人の教師であり、説明を求めても曖昧にする学校がです。

そして、濡れ衣をかぶせられる、新任教師保利にとっては、身に覚えのないことで「クレーム」を言ってくる

 

早織や、詳しい説明や、調査などをせずに、全て自分に責任を押し付ける、学校側の態度が怪物に見えてきます。

そして教師にいじめられていると訴える湊は、実は衣里がクラスメイトからいじめを受けており、

 

それを知りながらも、自分がいじめられるのが怖くて助けられず、家でも父親から暴力を受けている衣里を助けることができません。

しかし、クラスメイトや父親の目がないところでは、2人は隠れ家を作り仲良く過ごしています

 

きっと衣里には、父親やクラスメイトが怪物に見えているのかもしれません。しかし湊は衣里に対する感情が変わっていくのを感じます。

それは、母親が当然のように「結婚して子供を作る」と言う考えを持っているのとは、逆に自分のマイノリティが怪物に見えてくるのです。

 

果たして、この映画を観る視聴者にとって、本物の怪物は、このキャストの中の誰だったのか?映画を見終わった後にわかるゲームなのでしょう。

 

まとめ

・タイトルの由来は、子供たちの遊び「怪物だーれだ」

・脚本は「Mother」の坂本裕二さん

・モデルはいないがそれぞれの登場人物に怪物を見えている

・この劇中のゲームについては存在しない。視聴者が見終わった後に怪物を見つける。

 

それぞれ言い分が違うところから、話が食い違って行くのですが、どこかに「決めつけ」と言うようなものが存在しているように感じます。

そして、嵐の日の夜に2人の子供はいなくなりました。果たして怪物から逃げたのか、彼らが怪物だったのか?

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