2024年にNHKでドラマ放送された「燕は戻ってこない」は、桐野夏生さんの小説が原作となっています。

この物語の背景に、時代変化に伴う女性の立場の変化が色濃く反映されています。今回はそんなドラマともなった、

 

「燕は戻ってこない」のタイトルの意味や、その由来などについて調べていきます。

 

燕は戻ってこないのタイトルの意味や由来は? 

ではまず原作者についてご紹介します。

 

【燕は戻ってこない】原作者について 

名前     桐野夏生

本名     桐野まり子

生年月日   1951年10月7日

出身地    石川県

出身校    成蹊大学法学部

職業     小説家

デビュー   1984年

桐野さんのデビューのきっかけは、自身が妊娠中に友人の誘いでロマンス小説を書き、第2回サンリオロマンス賞に応募したところ、

「佳作」を受賞し、小説を書く楽しさを見出して、本格的に小説家として活動していくこととなりました。

 

最初はロマンス小説でしたが、本来はミステリーやハードボイルドを得意としており、

ミステリーの第一作目「顔に降りかかる雨」にて、第39回江戸川乱歩賞を受賞している。

 

また「OUT」は平凡な主婦が、どんどんと犯罪にのめりこんでいく様子を克明に描き出し、

発売から7年後に米国エドガー賞にノミネートされるなど、国外でも高い評価を受けることとなった。

 

独身時代は編集者に努め、脚本家の向田邦子さんに憧れを持ち、シナリオスクールに通うなど、

元々デビュー前から「書く」ことに対しては、縁が深く子供ができてからもライターとして活動していた。

 

主な受賞作品

・第2回サンリオロマンス賞佳作「愛のゆくえ」

・第39回江戸川乱歩賞「顔にかかる雨」

・第51回日本推理作家協会賞「OUT」

・第121回直木三十五賞「柔らかな頬」

・第31回泉鏡花文学賞「グロテスク」

・第17回柴田錬三郎賞「残虐記」

・第5回婦人公論文芸賞「魂萌え!」

・第44回谷崎潤一郎賞「東京島」

・第19回紫式部文学賞「女神記」

第17回島清恋愛文学賞、第62回読売文学賞「ナニカアル」

第64回毎日芸術賞、第57回吉川英治文学賞「燕は戻ってこない」

代表作品

ロマンス小説

・愛のゆくえ

・夏への扉

・夢の中のあなた

ジュニア小説

・恋したら危険!

・小麦色のメモリー

急がないと夏が… プールサイドファンタジー

涙のミルフィーユボーイ

その他小説

・顔に降りかかる雨

・水の眠り灰の夢

・ローズガーデン

・OUT

・錆びる心

柔らかな頬

グロテスク

・東京島

優しいおとな

・だから荒野

・燕は戻ってこない

【燕は戻ってこない】タイトルの意味や由来は?

日本では軒先に「燕が巣を作ると家に幸福をもたらす」と言われ、公共施設でも無理に巣を撤去することなく、

生まれた燕が巣立つまで、温かく見守るのが習慣となっている。その巣立った燕たちは、

 

また再びこの地に戻ってくるのか!?中にはまた来年戻ってくるという人もいるが、

実際は戻らない燕もいるかもしれないし、再び巣を作っても同じ燕ではないのかもしれない。

 

そんな話しと、このストーリーはリンクするように思える。日本は随分女性の立場が変わってきた。

それに対して、女性の生きる選択しも増えてきた。しかし、中には「妊娠」を望んでも何らかの理由で、

 

子どもに恵まれない家庭も少なくない。草桶夫妻も夫の素晴らしい遺伝子を残したい。と思いながらも、

妻の「不育症」と卵子の老化により、妊娠を諦めなくてはいけなかったが、一方で憧れの仕事に就きながらも、

 

生活に困窮する女性がいた。女性の名は「リキ」彼女は憧れの職に就きながらも【非正規】という立場から、

生活が困窮していたが、同僚からある話を持ち掛けられた。それは「卵子の提供」

 

しかし、その話しはいつしか「代理母出産」となり、リキには1000万の報酬が用意されることとなった。

そして、リキは男女の双子を出産するが、契約通り夫妻に子供を渡すことを迫られた時、

 

リキは「子供を産む機械」となり、お腹には帝王切開の傷跡が残ったまま、そして彼女は衝動的に、女の子を連れて姿を消した。

それは巣立つ「燕」のように・・・。2か月の猶予期間の間に、リキは様々なことを考え、

 

自分の役割を全うしたことだけでなく、この出産は様々なことをリキに爪痕を残した。

その結果リキは、草桶夫妻から2人を渡すことを求められながらも、男の子だけを残して姿を消した。

 

リキが取った行動はまるで、巣立ったヒナたちを見送った親燕のように、草桶夫妻の前から忽然と姿を消した。

そしてリキは二度と元の日常に戻らない覚悟を持っていた。そんなリキの気持ちを表したのが、

 

「燕は戻らない」というタイトルに反映されたのではないのだろうか・・・!?最終的にリキはどこへ行ったのかわからない。

燕もまた巣を後にして、どこへ行ったのかわからない。こんな点からして、リキの姿と燕の姿をリンクさせたことが、

 

タイトルの由来となり、印象的な雰囲気を読者に残しているのではないのだろうか!?

 

【燕は戻ってこない】元ネタやモデルはいるの?

ではこの物語にモデルはいるのだろうか!?

 

【燕は戻ってこない】元ネタやモデルは? 

「男女平等」を謳って、女性が社会に実際に進出したのは、かなりの年数がたってからのことだと思う。

この作品は、2022年3月に発表されており、女性が社会に出て、夫婦共働きの世帯も珍しくない世の中になっている。

 

そこで、この「燕は戻ってこない」に元ネタや、モデルがあるかどうかだが、こういった女性の社会進出が基盤となり、

夫婦間の不妊が、有名人らの告白により、女性側だけの問題でなく、男性にも問題があることがわかってきた現代、

 

「子供を産みたい」と願っても、実際には授からないケースも多くある。その場合「不妊治療」を行い、

子供を授かることも可能かもしれないが、どうしてもだめな場合海外では「代理母出産」が可能となっている。

 

それをビジネスにしている場合もあるだろうが、多くの場合何か月もお腹の中で育んだ命を、

「契約」だからと言って、簡単に元の夫妻の所へ渡すことを躊躇する場合も少なくない。

 

「燕は戻らない」はこうした時代背景を、克明に描き出し現代社会が抱える「不妊」について、

問題定義した作品ではないだろうか!?実際にこのドラマが最終回を迎えるころ、

 

SNSの「X」では、「#燕は戻らない」がトレンド入りをしており、いかにこのドラマが人々に影響を与えたかがわかる。

「燕は戻らない」のモデルは、日本の現代社会であり、モデルは「不妊」や「経済力」などに問題を抱える人々の暮らしなのかもしれない。

ツイッター(X)の反応は?

「共感できない」のは、登場人物たちの身勝手さだと思う。リキも「代理母」という立場でありながら、

他の異性と関係を持ったりして、実際誰の子供なのかわからない状態で、出産を迎えることとなった。

 

それでも人々の身勝手な思いが錯綜しているのが、「共感できない」ポイントであり、引き込まれる要素となっている。

 

まとめ

・原作は桐野夏生さんの小説であり、子供を出産後小説家となった

・タイトルの由来はリキの最終的な行動が、燕の巣立ちに例えられている

・元ネタは「不妊」という社会問題からきていると思われる

・「X」ではドラマタイトルがトレンド入りするほど、話題を集めた

 

改めて「妊娠」「出産」に対して、考えさせられる作品として、世の中に問題定義されたことだろう。

そして、改めて「代理母」となる場合の、周りの環境や思惑など、いかに身勝手な場合があるかを、

 

問題視した作品となったのかもしれないが、最終的にリキが取った行動が正しいかは疑問視が残る最終回となったのは確かなことだ。

 

おすすめの記事